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ニュー・フロンティアーズ/ New Frontiers

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(4人でインスト込み1時間弱ほど)

【概要&ルール】

毎度おなじみ銀河帝国の発展競争だ! すごい加速度で発展するから置いて行かれるなよ。あれ?今度の銀河はなんか優しいぞ…?。

レース・フォー・ザ・ギャラクシー、ロール・フォー・ザ・ギャラクシー、ジャンプ・ドライブなどと同じ世界観というか、同じ絵柄、同じ名前のカード/タイルが出てくるゲームの第四弾(レース~はかなりの数の拡張も出てますが)です。
やることはレース・フォー~と同じですがアクションの選択&実行タイミングなど、細かい部分が変わっています。

手番順に1つアクションを選択し、プレイヤー全員が同じアクションを実行する。ただし、選択者(手番プレイヤー)のみがボーナスがある。この選択を手番順に行い、全員が選んだら1ラウンド終了(ラウンド中、既に選ばれているアクションは選択できない)。
終了条件を満たすまでラウンドを繰り返す。
※要はプエルトリコと同じアクション選択&終了処理になります。レース~がサンファンに似てる!と散々言われたので、今回は作者のトム・レーマンがプエルトリコの作者に了承を取ったそうですw。

アクション種類は以下。
・探索:袋から既定数の惑星を引き、手番順に1つずつ裏向きに手元に取っていく。アクション選択者は1つ目を取った上で、最後に残ったものから1つ取る。
・植民:コスト(金+開拓者コマ)を払って手元にある惑星を1つ表にする(軍事惑星ならノーコストで軍事力の条件を満たす)。または開拓者コマ2つを得る。選択ボーナスは開拓者コマ+1。
・開発:コスト(金)を払って中央に並べられている開発の中から1つ獲得する。選択ボーナスはコストマイナス1。
・生産:手元にある生産可能な惑星全てが商品を生産する。選択ボーナスは通常、生産しない惑星に商品を生産させる。(※生産アクションのみ、ラウンド中に誰も選択しなかった場合にお金が載っていき、次に選択したプレイヤーはお金も手に入れられる)
・交易&消費:商品1つを売る。その後、惑星や開発に消費能力があるなら残っているキューブを消費して点や金を得る。
・外交:スタートプレイヤーになり、おまけで1点もらう。(※他プレイヤーは何も行わない)
・目的カードの選定:目的カードの山から既定数を取り、1枚を選んで伏せておく。次にこのアクションが選ばれる、ゲームが終了するなどした場合に公開され、全プレイヤーに適用される。目的カードには、XXを○個持っているなどの条件と満たした時の点数が記載されている。


【プレイ内容】

ウキンさん、あらいさん、一味さん、僕の4人で。

ウキンさんは複数回プレイ済。残りの3人は初プレイです。

初プレイではあるもののレース~やロール~など、シリーズをプレイ済のため、アクション内容などは一応わかります。そんなわけでインストは差分のみの説明という簡略バージョン。
ルールの説明は簡略でしたが、開発や惑星の効果の差分というシリーズ経験者にとっては罠になりそうな部分についての説明もしてくださるという丁寧なインストでした。
(レース~もロール~も数回しか遊んだことがない自分にとって大半は「ほうそんなことだったんですか。それが変わったと。なるほどなるほど」と、そもそもの部分がわかってなかった話ではあったんですが、どうも全体的に強い効果のモノは弱くなるよう調整されているようでした)

まずは初期ワールド(惑星)決めです。20個近くあるものからスタート時点の惑星=能力を選びます。ルール上は各プレイヤー、好きなものを選べばいいようなんですが、まあ、初めてだしようわからんしということでランダムで選びました。

その結果、僕は「開発時に支払ったお金が1金戻ってくる」もの。
とにかく開発中心で進めればよさそうと、方向性が明確で遊びやすそうです(ウキンさんからも「お、いいの引きましたね」と言われましたw)。

そんなわけで初手から開発を繰り返します。

植民時に開拓者コマが必要なのですが、それを手に入れる機会の省略を狙って、探索時に開拓者コマが1つもらえるものをまず購入。というか経験者であるウキンさんが上家だったので真似をしましたw。
ちなみに、開発で購入するタイルはゲーム開始時に並べられます。完全にランダムという訳ではなく、半分は必ずゲームに登場するもの、残りの半分が両面印刷になっており、どちらの面の能力をそのゲームで使うかを開始時にランダムで決めます。
さらにいえば、同種のタイルは2枚ずつしかないので強い/強そうな能力のタイルは早い者勝ちになりますし、みんな同じものを買うというような展開になりません。

開発コストマイナス1といっても、2金以上のものを買えば金は減りますし、1金の弱い能力のタイルばかりあってもしかないので、生産力のある惑星をさっさと手に入れて生産と交易のサイクルをまわしたいところです。
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(最序盤)

そんな思惑もあり、植民のコストが2下がる開発タイルをほぼ全財産を払って購入しました。

コストが安い惑星にタダで植民してやるぜーと思っていたんですが、安いコストの惑星が出てこない!
一味さん、ウキンさんが結構探索アクションを選んでくれ、たくさん袋からは引かれるんですが、コスト4以上の惑星だったり軍事惑星だったりでうまくいきません。

うーん、つらいという展開でしたが、生産力のない惑星(windfallsの惑星のことです。植民時のみ商品がわく、なので厳密には違うんですが、端的に説明できないのでお許しください)でも商品を生産できるようにする開発を手に入れ、一番最初に手に入れていた惑星で青商品を生産して交易+1と合わせて2金という細々とした儲けで食いつなぎながら、エイリアンの惑星なら植民コストマイナス3という開発を購入し、高コストでみんなが取らなかったエイリアン系のコスト6や7の惑星へ植民していきます。
エイリアンの惑星は売値の高い商品を生産できるので、ようやく安定した財源を手にいれました。これを元に消費能力のある惑星やゲーム終了時に点数になる価格9金の開発タイルを購入していく構えです。

ウキンさんは茶色の惑星に特化して植民し、さらに開発タイルなどの能力も茶色惑星に特化して、茶色商品をお金や点数に変換されていきます。
一味さんは軍事力のある初期惑星だったので、軍事方面に走ります。軍事系の惑星は軍事力が条件を満たしていれば植民できるので、探索時に惑星を追加で手に入れられる能力や、植民アクション時に複数惑星に植民できる能力などを手に入れて能力を有効活用する形でガンガン探索→植民をまわされます。軍事系惑星ながら生産ができるという惑星も中盤くらいに手に入れ、お金も困っていない様子。
あらいさんは初期の惑星こそ軍事力はなかったですが、開発タイルなどで軍事力を強化して、軍事系の惑星を一味さんと取り合いされてました。生産可能な惑星の有無なのか、開発タイルの能力自体は一味さんの方が種類も持っていて強そうでしたが、素点の高い軍事系の惑星をうまいことカットするなど惑星の点数自体は高そうな感じ。

みんな自分の形ができてきたかな?というところで、一味さんが終了トリガーを引いてゲーム終了。
数点差にみんなが収まる接戦でしたが、ウキンさんが勝利されました。
ウキンさんは序盤から中盤にかけてかなりうまいことまわっている感じだったので、納得ではあります。一味さんもかなりうまく回っているように見えてたんですが、あらいさんと軍事で被って高得点惑星が取れなかったので、点数が伸びなかったみたいです。

僕は消費アクションはほぼできてないし、惑星と開発タイル買っただけで終わったな…と思ってたんですが、素点の高い惑星やタイルを手に入れられていたようで、思っていたよりは良い勝負になりました(どうもロースコアの勝負だったようですが)。
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(最終盤面。アクションとうまくシナジーがうまれるようなワールドにはできなかったんですが、それでも素点が高かったからか、良い勝負にはなりました)

その後、同じ日に別メンバー(キノさん、一味さん、ウキンさん、僕)で再戦しました。
今度は生産時に生産力のない惑星1つに商品を作れる能力を持った惑星でスタート。

僕の感覚的に生産力のない惑星の方が植民コストが安いと感じているので、お金獲得の主軸にする惑星は安く手に入れ、その分、点数化する方に力を入れるということにします。

緑か黄色の惑星が良かったんですが、最初の探索で手に入れられたのは茶色の惑星。売値は2金と安いので、主塾にはならないですが、探索アクション時に開拓者コマが1つもらえる効果が良いと思ってこれにしました。

この後、青の生産惑星と青商品を消費して得点化する開発タイルを手に入れて、青商品を消費するエンジンを作ります。さらに、黄色の生産惑星と消費時に加点となる開発タイルを2つ購入してエンジンを強化。惑星の能力もあり、生産→交易&消費を1回行うと8金と6点が手に入ります。
キノさんも生産系だったので、お互いに生産と交易&消費を選択し合ってエンジンをまわすこともできました。

一味さんが開発タイルのコスト軽減系のタイルや惑星を複数持っていたので、開発アクションもどんどん行われ、序盤は金が手に入る前に一味さんが選ぶので、一味さん以外買えない、というかもう開発アクションいらないというような場面もありましたが、終盤は僕も手に入れたお金を得点化する良い機会だと喜んでのっかってました。
ウキンさんは今度はただひとりの軍事力強化でしたが、惑星の引きが悪かったようで思うように点数が伸びないように見えました。

今度もまた一味さんが終了トリガー(開発タイル数)を引いて、ゲーム終了。中盤くらいからそれなりに高得点のエンジンが出来上がっていた僕が勝利しました。

面白かったのはキノさんの得点。うまくまわってないなーとゲーム中、何度か仰っていて、実際、ゲーム中の点数はそれほど伸びなかったのですが、序盤に一味さん、終盤に僕が引いた目的カードの目的がキノさんにあっていて4人の中で一番の恩恵をうけ、点数をぐーんと伸ばしていらっしゃいました(最終的な点数が50点ちょっとで、そのうち10点は目的カードからの点でした)。
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(終了時。1戦目よりはうまく回ってた感じはしましたが、他の皆さんとの点差は1戦目と似たようなもん)

【感想】
劇的にめっちゃ面白い!とか、斬新なシステム!とかははっきり言ってありませんが、安心感、安定感があり、落ち着いた、無難な面白さのゲームです。

テーマに若干のとんがりはあるものの、そこさえ引っかからなければ、優等生!普通に面白い!ゲーム内にとんがってるとこもなし!強すぎない運要素、手元のエンジンがちょっと回ったくらいで終わる収束性とやった感ともっとやりたい感のバランス良し!
で感想終わりです。
レース〜もロール〜もジャンプ〜もどれも同じベースながら微妙に異なる面白さですし、トムレーマンすごいなと思います。

感想自体は終わりですが、レース〜とかロール〜といった比較先があるのでこういう印象になるのがディベロップに起因しているのもはっきりわかって面白かったので、以下、その話です。

僕がこのニューフロンティアーズの印象に関係してそうと思う、レース〜などから大きく変更があった点は以下の3つ。
・アクション選択を全員同時ではなく、手番順に行う
・探索時に各自が数枚山から引くのではなく、結構な量を規定数(4人プレイでは7枚でした)引いて、手番順に取っていく。
・開発カードとして山引きだったものが、開発タイルになりゲームで使うものは全て開始時から場に並べられている

要は偶発的な要素が削られている/減らしているディベロップになってます。
人がこのアクションをやってくれるのか?を考えて悩んだり、いざアクション公開したら被ってたーと盛り上がったりも過去作ではあったわけですが、そこら辺はカットしてより高い計画性をとってます(この辺のランダム性抑えて荒くないところは、カードゲームではない、ダイスゲームではないってのを意識されたのかなという気がします)。

んで、計画的に遊べるようになったので惑星や開発の効果は抑えてると。レース〜やロール〜などは拡大の1ステップが大きく、スピード感を感じるほどだったんですが、ニューフロンティアーズは確実に計画して拡大できる代わりに拡大する曲線はゆるやかです。
(それが落ち着いてる印象に繋がってると思います)

終わる時もそのゆるやかな曲線のまま静かに終了トリガーに達するので、手元にしっかり得点要素は作れてるのに、もう少しなんとかできた感が残ります。僕はやり切ってむやみやたらに拡大(というより拡散)するよりはこれくらいが好みですが。

驚きや偶発的な面白さはあまりないけども、毎回確実に高いクオリティのセッションを提供してくれるつくりだと思います。

じゃあ、落ち着いた、やんちゃする余地のないゲームなのか?というとそうとも限らないと思ってます。遊んでいた時には気づかなかったんですが、1点とって、スタートプレイヤーになるアクション。
これの使いどころとして、どういう場面が想定されているか次第かなーと。
レース〜などであった、「あの人があのアクションをするはずだから」の再現として取り入れられている気がしています。
自分がやりたいアクションが残っていたとしても、後手番の人が選びそうなら(ボーナスはもらえませんが)1点取るというのが十分ありえるんですよね(たぶん)。僕が遊んだセッションはどれも全プレイヤーが数点差でしたし。

やりたいアクションを淡々と選ぶだけでも良いゲームですが、他人の考えを読んで、少しでも先に進む、そんなところはしっかり生きてると思いました。
(リスク取る必要ないっちゃないんですけど)

(余談)
プエルトリコと並べて語られるんですけど、同じアクション選択システムをとってはいるものの、印象は全然違います。アクションやタイル類の絞りあいなどはないので。
「ニュー・フロンティアーズは(アクション選択のとこは)プエルトリコだよ」と聞いていたので、プエルトリコの本体はアクションやタイル類の絞りあいだと思ってる身としては、正直、「あ、そういうことか!キッツイ絞りあいなくてほっとした」と思ってしまいました。
ニュー・フロンティアーズは優しいゲームです。

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プロフィール

ひだり

Author:ひだり
川崎市で相方や友人たちとボドゲやってます。

オールタイムベストは、
・グローリー・トゥ・ローマ
・バサリ
・インペリアル
・アフター・ザ・フラッド
・ゴッズプレイグラウンド
・HABA社製品 全般

推理ゲーム好きだけど↑には入ってないという
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連絡先:hidarigray@gmail.com
※当blogはリンクフリーです

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