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タペストリー / Tapestry

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(4人でインスト込み3時間ほど)

【概要&ルール】

国土拡大だ!発明だ!探索だ!科学発展だ! うちの国を発展させるぞ! あれ?なんか隣の国の発展スピード、うちの倍くらいあるんですけど…。

手番でやることはシンプルながらしっかり国が発展していく拡大再生産のゲームです。

手番には以下のいずれかを行います。

・進歩:科学、発明、軍事、探索の4つのトラックのいずれか1つを選んで、自分のコマを1マス進めます。進んだ先のマスにかかれたコストを払った後、利益やボーナスを得ます。

・時代を進める:新たなタペストリーカード(特殊能力カード)をプレイしたり、自文明の能力を使ったり、収入(リソース&点数)を得たりします。

時代を規定回数進めたら、そのプレイヤーはゲームから抜けます。全プレイヤーがゲームから抜けたらゲーム終了です。
(プレイヤーによってゲームから抜ける時期はまちまちです)

・トラックの固有アクション
各トラックの利益には、アクションが実施できるものもあります。
科学:ダイスを振って、出目に対応したトラックを進めることができます(進んだ先の利益がもらえない場合もあります)。
技術:入手済の技術を1段階アップグレードすることができます(技術には2段階もらえるものがあり、アップグレードごとに1つずつもらいます)
軍事:自分の領地に隣接する土地にアウトポストを置き、新たな領地にします。その後、戦争ダイスを振り、点数やリソースを手に入れます。
探索:手元から土地タイルをボード上の空きスペースに配置します。周りの土地タイルを模様があっていたら得点になります。

・収入
個人ボード上の収入トラック上で見えているマス(セットアップ時に家コマをおいて埋めています)に書かれた収入(リソースや点数)を得ます。

【プレイ内容】

一味さん、キノさん、僕の3人で。

まず最初に自分の国の文明を決めます。ランダムに文明カードが2枚ずつ配られるので、そこから1枚を選びます。

僕が引いたのはミスティックスとアーキテクト。XXは、ゲーム終了時に自分の国がどの程度発展しているかをゲーム開始時に予想して、正解していたらボーナス点がもらえるというギャンブル能力です。初プレイでは予想もくそもなかろうともう一方のアーキテクトを使うことにしました。
アーキテクトの能力は、自分の首都ボードの縦列、横列が埋まっている場合にもらえる点数が1点から2点になるというもので、これも使えるんかな?とは思いましたが、まあ、ないよりはましということで。

一味さんはアルケミスト。時代が新しくなる際に、サイコロを振って、目が被らなければ最大で4つ、出目に対応したトラックを進めることができる能力です。
キノさんはフューチャリスト。全てのトラックが4段階進んだところから始まります。

トラックを進めるためのコストは、全トラック共通で以下の通りです。
1~3段階:任意の資源1つ
4~6段階:任意の資源1つ+トラックに応じた資源1つ(科学なら人、探索なら食料など)
7~9段階:任意の資源2つ+トラックに応じた資源1つ
10~12段階:トラックに応じた資源2つ

つまりキノさんは、20個くらい資源を払わずにトラックをあげた状態からスタートです。

強すぎねえか?という話も出ましたが、1~4段階目の利益を得る機会はなくなってますし、この後は、トラックをあげて利益を得るためのコストは初期の2倍かかるんで、フェアな設定になってるんじゃないのかな?と、まあ、やってみましょうとスタート。

ゲーム開始一番初めのアクションは必ず「時代を進める」です。ここで資源とタペストリーカードを1枚手に入れることができます。
タペストリーカードは、次からの時代を進めるアクション時にプレイ可能になるカードで、その時代の間ずっと効果を発揮するものと即時効果のみのものがあります。
この時、僕が引いたカードの効果は「技術カード獲得時に中段の効果がもらえる」でした。
技術カードは通常、獲得時に技術スペースの下段に置かれ、アップグレードというアクション効果で中段→上段とあがることで、各段に対応した効果を得ます(アクションが出来たり資源がもらえたり等)。要は1回分余計にカード獲得だけでもらえてしまうという効果で、これ、強いのでは?と考え、進めるトラックを発明中心にすることにします。
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(よさげなタペストリーカード)

※このゲームの特徴として、プレイヤーが行えるアクションは「進歩=資源を払ってトラック上でコマを1つ進める」ですが、進めた先のマスの効果として、家を建てるアクション、発明品をアップグレードするアクション、探索アクション、他人を攻めるアクション等が行えます。
自分でやりたいアクションを選ぶことはできません。あくまでプレイヤーが選べるのはどのトラックを進めるか(または時代を進めるか)だけです。

技術のトラックを進める際の固有資源はお金です。そして、お金を手に入れるためには、発明トラック上にあるアクションで建てることのできる種類の家を多く建てる必要があります。
家を建てようとそのアクションまでトラックを進めると、その間にある技術カード獲得のアクションもしてしまうのですが、仕方ないと割り切ります。

そして、タペストリーカードを使うべく時代を進めます。1時代目に建てた家の分、もらえる資源も増えていますが、消費資源も増えているので、アクション数はそう変わらなそうです。

というところで、ふと気づきます。初期は1アクションのコスト=資源1つですが、キノさんは4段階進んだところからスタートしてるので、コスト=資源2つです。なので、僕らの半分しかアクションをこなせないはずですが、時代を進めるタイミングがほぼ同時でした。

キノさん:「この文明、初期に追加で4つ資源もらえるんです」(通常は4つなので、要は倍もらってる)
僕&一味さん:「強すぎやろ!」

僕と一味さんが取った戦術もよくありませんでした。
最初に場に出ていた技術カードが強そうだったせいか、一味さんも技術トラックをメインに進める戦術を取っており、軍事、科学、探索を一番進めているのがどれもキノさんというイケてない状態です。

といっても、僕はタペストリーカード的に少なくともこの時代は技術トラックを進めるしかないんですが。

技術カード獲得時に利益を得る効果はやはり強く、この時代でそれなりに躍進することはできました。
(場に並んでいるものから選ぶので、、良いカードが出てくるとキノさんたちに取られてしまってましたで、効果はぼちぼちでしたが)。
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(拾ってきた技術カード。なんか時代がめちゃくちゃな感じしますが)

しかし、それでもキノさんがやはり強い。トラックが進んだ状態だとコストも上がってますが、効果もいいものが多いせいか、まあ、徐々に独走態勢に入りつつあります。

探索トラックを進めて土地を広げ、軍事トラックを進めて領土を広げ、キノさんの土地を攻めれば少しは止められそうではありますが、キノさんが先に領土を広げているのがよくありません。

一味さん:「これ、土地広げてキノさんとこに隣接したら先に殴られない?」
僕:「殴られますね。判定とかなく、殴った側が勝ちますし、1つの土地におけるアウトポストコマの数は2つまでなので、1度殴られると、元々あったアウトポストと攻め込んできた側のアウトポストで2つになるので、その土地は不可侵になります」
一味さん:「殴られた方もその先の土地に攻め込めるの?」
僕:「できませんね。殴られた側のアウトポストは横倒しにされて、自分の土地ではなくなるので。攻め込めるのは自分の領土に隣接する土地だけです」

一味さん:「じゃあ、(後から領土を広げていく側は)どうしようもねえじゃねえか!」

その通りで、このゲーム、圧倒的に先に領土を広げた方が有利です。1度戦闘があって不可侵になった土地は、攻め込んだ側はそこを拠点に接してる敵国に攻め込めるのですが、攻め込まれた側は不可侵土地が邪魔で敵国を殴りにいけません。
しかし…、

僕:「タペストリーカードの中に、トラップっていうカードがあって、それを持っていれば攻め込まれた側が逆に勝てます。なので、一応、防御というか、止める手段はあります。全体の10%弱がそのカードで結構枚数があるので、まあ、タペストリーカードを2,3枚持ってるなら、そのうちの1枚がトラップでも不思議ではないので、殴りにくくはなります」

一味さん:「ほー。でも、それは攻め込まれた時だけの話? キノさんがトラップ持ってたら攻め込んでも負けるってこと?」
僕:「そうですねえ」
キノさん:「トラップカードねえ」(と言いながら、そっと手元のカードに視線を送る)

僕:「あ!持ってるっぽいですよ!」
キノさん:「どうですかねえ」

このゲーム、他プレイヤーより先に達成するとボーナス点がもらえる要素がいくつかあります。
ボード中心の島を占拠するとか、戦闘で2勝するとかです。
キノさんが中心の島にも手を出そうとされていたのもあり、先ほどのような会話をしたんですが、止めに行く?と一味さんと顔を見合わせます。
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(キノさんの国が真ん中に進出したあたり)

一応、戦闘は戦闘アクションのマスに軍事トラックを進めないとできないので、キノさんが戦闘アクションのマスを全部通過した後から、一気に隣接して攻め込むとか、戦闘アクションまで2マス以上あるタイミングで隣接するなど、やれる手はありますが、今すぐに止めるということはできず、キノさんがボード中央に進出。ボーナス点を獲得されます。

僕と一味さんも苦しい状態ではありましたが、キノさんを止められないだけで、自分たちのやりたいことはできるため、淡々とキノさんに絡まない場所でソロプレイ。
しかし当然やりたいことを好きにやってる人の方が伸びはいいですし、このゲーム、非常にシンプルな拡大再生産なので、僕らがトントンと点を稼いでる間に、キノさんはドーンドーンドーンと点を稼いで拡大もやってと、もうどうしようもありません。

僕はアーキテクトの能力を活用するためにランドマーク(首都ボードにおけるでっかい建物コマ)を多く取得して首都ボードを埋めたかったんですが、そちらもイマイチうまくいきません。
ランドマークの獲得は2つ方法があり、1つは技術カードのアップグレード時に獲得する方法、こちらからはいくつかランドマークを獲得できましたが、上段まで上げた際の報酬なので、終盤になってようやくでした。もう1つの方法は、各トラックの4、7、10段階目に一番先に到達することですが、こちらはもうキノさんを止めることなどできず、キノさんが「置ききれないけど、ボードの外においていいの?」と聞くくらいの独占状態。

フューチャリストはツヨイナア。

中盤以降は、もう勝ち目ないけど最善を尽くすというスタイルで僕も一味さんもプレイしており、キノさんには勝てなかったが、自分の国でやりたいことはやってやるぜ!と望んだ最後の時代。
一味さんは技術トラックがもう少しで最後まで進むのでそれをやりきるのが目的のようです。

キノさん:「このタペストリーカードの効果で一味さんの技術トラックを指定します」

何を言ってるのかとカードの効果を確認してみると、「指定したプレイヤーが指定したトラックを進めた場合、同じ利益を獲得できる」という効果。

一味さん:「じゃあ、俺が技術トラック進めたら、キノさんもトラック終盤の効果がもらえるってこと!?」
キノさん:「そう」
一味さん:「マジか!?」
僕:「技術上げるの諦めて別のトラック進めればキノさんは得しませんよ」

まあ、ひどい効果のカードで一味さんは何も損はしません、しませんが、それでも、効果だけさらっていくとかやりきれません。
最後の時代なので、この時代は諦めて後で上げるというのもできませんし、これは辛い。
(結局、やってられない的なことをおっしゃりながら、技術トラックを上げ、キノさんはありがとうと効果を受け取ってらっしゃいました)

僕は技術トラックは最後までは進められませんでしたが、技術トラックを進めることで建てられる家をすべて建てることが3時代目あたりでできたため、時代を進める際の得点でドーンドーンと稼ぐことができ、最後にグンと点数を伸ばしてフィニッシュ!
やりきった!
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(終了時の僕の首都ボードと全体の様子)

まあ、僕と一味さんを足してもキノさんに届かないくらいの点数だったんですけどね。

キノさんは2つのトラックを最後まで進め、1つは一味さんのおかげで最後までの効果を受けともう本当にやりたい放題で圧倒的大差で勝利されました。
(領土からの収入を終始忘れていたので、実際はもう少し点が伸びたとは思いますが、まあ、伸び幅は当然キノさんが一番なので…)

【感想】

面白いか、面白くないかといわれると、間違いなく面白いゲームです。
ただ、文明能力とタペストリーカードの能力差がとんでもないので、プレイヤー間でインタラクションはあるにも関わらず、勝負してる感が薄い、やってらんないという不思議なゲームです。
フューチャリストは最強の文明ですが、他にもこれ強すぎるやろという文明がいくつかあります。強すぎてもいいんですけど、弱い奴らもいるんで、文明間の差がものすごいことになる場合があります。タペストリーカードも、思わず二度見するほど弱い効果のものもあれば、キノさんが使ったみたいなめっちゃ強いのもあります。

プレイヤーインタラクションもタペストリーカードで一方的に攻撃したり搾取したりとか、先に殴った(攻撃成功した)方が圧倒的有利な妙な戦闘システムとかで、相互と言うには弱いので、一方通行とすら言えます。
(戦闘に関してはトラップカードの存在=逆襲されると痛すぎるから初めから攻めない方がいいよという作りかとは思うんですが)

じゃあ、何がいいんやねんというと、単純にプレイングが楽しい。それに尽きます。

本来、ちゃんと準備して、手順を考えて行うことを簡略化して、深く考えることなく、過程をすっ飛ばしつつ、ちゃんと4X(「ストラテジーゲームの中でも、"eXplore":探検、"eXpand":拡張、"eXploit":開発、"eXterminate":殲滅、の4つの性質を兼ね備えた作品を指す」(wikipedia)をプレイさせてる感じを味合わせる。そういうゲームです。

このすっ飛ばし具合がうまくて、例えば、カード1枚をプレイして、唐突に、それであなた帝国を作り上げました!やったね!と言われても、なんのこっちゃとなります。タペストリーでは、アクションを簡略化させつつも、これは残しておかないと「〇〇をやった」感が薄れる/なくなる部分を残してます。
この残してる部分の抽出がうまいんですが、デザイナーが必死に抽象化したというよりは、「プレイヤーの他ゲームの経験上、こういう要素を〇〇だと思ってるだろうな」という部分を残してる感じがするんですよね。
まあ、徹底的にテストプレイをするパブリッシャーなので、プレイヤーたちの考える〇〇の平均値が残ったのかもしれませんが、どちらにせよ、こういう他ゲームで似たようなことをやってたから、この行為は〇〇だ!って感じるのはちょっと面白かったです。

このすっ飛ばし=簡略化ですが、1つのアクションを簡略化しているのももちろんですが、プレイ内容の方にも書いた通り、プレイヤーは自由にアクションを選ぶことはできず、通常なら、3つ4つのアクションをどの順で行うのかを自分で考えて実行していくところを、トラック上で決められた通りの順番で実行することしかできない=アクション選択を簡略化されています。
つまり、最適なアクション順がゲームによって決められているわけです。

家を建てる際に、石を手に入れ、木を手に入れ、設計図を作り、職人を雇い、家を作るという段階を踏む場合、最後の家を作る以外をどういう順序で行うかはプレイヤー次第です。
しかし、タペストリーでは、別にそんなのどうでもええやろと、順番を決め、やるかやらないかの2択にしてしまっています。

んで、恐ろしいのが、これで十分面白いんですよね。もちろん段階を踏む過程に面白さがあるゲームも存在はしますが、そこは切り捨てても問題ないという。
むしろ、資源を払い続ければ間違いなく、やりたい方向に進めるという。さらに言えば、そこで人と差が付くことはありません(※)。
単純に、自分のやりたい(国を発展させたい)ことを決め、そこに資源を払うか払わないか、トラックが4つなので、ほぼ四択をずっと続けるだけのゲームなんですが、前述のとおり、それでもしっかり国を発展させてる感じはするし、面白い。
※トラック上にそって成長させても全部の家を建てることはできませんし、うまくやる余地は残ってるんですが、あくまで通常のアクションの範囲ではということで。

資源の支払いも簡略化されており、トラックの進んでいる段階で数は決まり、後はトラックの種類で一部特定の資源が必要というだけ。特定トラックを進めるのに必要な特定資源がなくなったら、余ってる資源でどこか別のトラックを進めればよいというわかりやすさ。

さらに言えば、資源がもらえるのは基本的に時代を進めた時だけなので、

時代を進めて資源をもらう → どのトラックを進めるかの四択で資源を消費する → 時代を進めて資源をもらう

という、考えるのはどう使うかだけで済むという、完全に収入と消費をわけた、わかりやすさ重視の作りです。

4Xゲームの要素のみを抽出し、特定ジャンルを成長させる際の選択肢をなくし、資源の支払い方やマネジメントを簡略化した、徹底的なわかりやすさ、プレイヤーの手間を省いた面白さ一直線のゲームだと思います。
(徹底的にすぎた結果、インタラクションや時代に関係なく登場する技術など一部が正直いびつになってるとも思いますが)

ぶっちゃけた話、もっと泥臭いのが好きなので、面白いゲームではあるものの僕の好みではないんですが。トラック上のアクションを行うだけでは上限がある、特化できないなど、コントロールされすぎてるようにも感じますし。

※いつも以上にまとまりのない感じになっておりますが、年こすまでにもう1記事書きたいのでご容赦ください。

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プロフィール

ひだり

Author:ひだり
川崎市で相方や友人たちとボドゲやってます。

オールタイムベストは、
・グローリー・トゥ・ローマ
・バサリ
・インペリアル
・アフター・ザ・フラッド
・ゴッズプレイグラウンド
・HABA社製品 全般

推理ゲーム好きだけど↑には入ってないという
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連絡先:hidarigray@gmail.com
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